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富士山遭難事故の記録 2013年 8月7日

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富士山で起きた遭難事故をまとめています。

8歳男児 置き去り/11歳男児 ヘリ救助など3件

山頂から御殿場口にかけて、未成年が係わる遭難事例が相次ぎました。そのうちの一つは、子供に責任があるというより、親の無責任さにより発生したものです。

8歳男児 置き去り

御殿場ルートの、山小屋も何もない吹きっ晒しの場所に置いてきぼりにされた8歳の子供が保護されました。親は、8歳の子供を一人残して、もう一人の子供と共に登山を続行したようです。

これは酷い話ですね・・・

いかなる理由があっても、子供を残したまま自分たちだけ登山を続けるなんて許されることではありません。パーティの誰かの体調が悪化したなら、全員で下山するのが鉄則です。ましてや、8歳の子供を、御殿場口の何も無い砂礫の道に置き去りとは、あまりにも酷いことです。「だったら、山小屋に残せば良かったのか」って?もしその子供が高山病になったら、誰が面倒見るのですか?山小屋の従業員?

山小屋は、託児所じゃありませんから。

16歳女性 歩行困難

同じ日、山頂では16歳の女性が動けずに居るのを、救助隊員に発見され、救助されました。骨折や捻挫、高山病であればそのように書きますから、疲労困憊で動けなくなったのでしょう。

登山は、山頂がゴールではありません。登りだけで体力を使い果たしてしまうようでは、ペース配分も何もあったものではありません。体力に不安を感じたら、安全に戻れるうちに下山する判断も大切です。見栄を張ったり、意地になったりしてはいけません。正しい判断を下せるということは、決して恥ずかしいことでは無いのですから、胸を張って途中下山してください。

11歳男児 ヘリ救助

御殿場口7合4勺では、11歳の男児が、下山中に転倒して頭をぶつけて怪我。ヘリで搬送されるほどの怪我だったのでしょう。質問サイトなどでは、ヘルメットを過剰な装備のように発言する返答者が居ますが、あまりにも無責任です。御殿場ルートは、他のルートに比べて安全であると当サイトでも紹介していますが、転倒すれば常に怪我の恐れがあるのは、どのルートでも同じです。特に、子供を連れている親御さんは、安全第一で考えてあげてください。

News!

静岡新聞の公式WEBサイト、アットエスからの引用です。

富士山で未成年の事故相次ぐ 御殿場口で迷子保護

(2013/8/ 8 08:01)

富士山で7日、登山中の未成年者が絡んだ事故が相次いだ。御殿場口6合目(2590メートル)では、迷子の男児(8)が保護される事案もあった。御殿場署などは、登山中は子どもの行動に十分注意するよう呼び掛けている。
同日午後2時45分ごろ、御殿場口を下山中の登山者から「男の子が一人でいる」と通報があった。県警山岳遭難救助隊が6合目で男児を保護した。
同署によると、男児は大阪府から父親、兄と登山に来たとみられる。男児は6合目で待つように指示され、父と兄が山頂に向かったという。同署は天候の急変や気温低下などで命に危険が及ぶ可能性があると判断し、保護措置をとった。父と兄は道に迷い、午後9時すぎに御殿場口新5合目に下山した。
富士山では、同日午前10時半ごろに富士山頂で東京都稲城市の女子高校生(16)が自力歩行できない状態でいるのを山頂にいた隊員が発見し救助した。午後3時45時ごろには、御殿場口7合4勺(しゃく)付近で、東京都東村山市の男児(11)が下山中に転倒し、頭を岩にぶつけてけがをした。県警航空隊ヘリが男児を引き上げ、病院に搬送した。2人はいずれも意識があり、命に別条はないという。

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