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LastUpdate 2016/06/29

富士山山頂の御来光スポット

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さぁ、長い道のりを登ってやっと山頂に到着しました。でもちょっと待って、御来光はどこで見ればいいの?

そういうあなたのために、富士山山頂で御来光を見るのに適した場所を紹介します。
なお、ここで載せた場所以外では御来光が見られないというわけではありません。ありませんが、お鉢巡りのルート上など道が狭まっているところもあります。通行の邪魔にならないように、出来るだけ広いところで、余裕をもって『その瞬間』を待ちましょう。

太陽はどこから昇る?

苦労して登って来て山頂から見る御来光は格別なものがあります。富士山の山頂は広いので、どこで御来光を見るかによって見え方に大きな違いがあります。気をつけるべきことは、太陽の昇る方角が季節によって変化することです。

「太陽は東から昇るもの」というのは、大まかには間違いではないのですが、真東から太陽が昇るのは9月23日の秋分の日のころで、それ以前の7~8月は真東から北寄りに太陽が昇ります。
その方角が富士山の山体に遮られていないことが、地平線から登る太陽を見られる条件となります。

Check Point!

日の出の方角

  • 6月30日=真東から31.4°北側
  • 7月11日=真東から30°北側
  • 7月31日=真東から25°北側
  • 8月14日=真東から20°北側
  • 8月26日=真東から15°北側
  • 9月6日=真東から10°北側
  • 9月17日=真東から5°北側
  • 9月27日=真東
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薄明の時間 明るくなっても慌てるな

富士山は、とても人の多い山です。特に、御来光を目当てに夜明け前から山頂手前は長い長い行列が続きます。この渋滞に巻き込まれると、「御来光に間に合わなくなる!」と焦って、登山道を外れて行列を追い越そうとする人がいます。ですが、これは重大なルール違反です。

例えば、行列の出来る人気の飲食店などで順番待ちをしているとき、後ろの人があなたを追い越して割り込みをしたらどう思いますか?決していい気持ちはしないですよね。
シチュエーションは異なりますが、「早く山頂に着きたい」と思っているのはあなただけではありません。無用なトラブルを避けるためにも、ルールを守りましょう。

でも、空が明るくなってくると、すぐにでも日が昇ってしまうのではないかと焦る気持ちは良く分かります。では、空が明るくなってから実際の日の出までに、時間の余裕はどれくらいあるのでしょうか。

Check Point!

薄明(はくめい)から日の出までの時間

薄明と言っても、どの時点を『薄明』の開始とするのか、中々難しいものがあります。
一応、薄明の基準として『市民薄明』、『航海薄明』、『天文薄明』が定義されていますが、難しい話はさておき、私の感覚でお答えします。

  • 日の出の約1時間前 = 真っ暗だった空の東の一角が、薄青くなって来る
  • 日の出の約30分前 = ライトが無くても足元や周囲が見えるぐらい明るくなる

これはあくまでも私の主観であり、人によって感じ方は様々でしょう。季節や場所によっても変わります。あくまでも参考程度に考え、余裕を持った計画を立てましょう。

明るくなり始めても慌てず騒がず、もし間に合わなくてもどうにかなるわけではありませんから、「また次の機会にチャレンジしてみよう」ぐらいの大らかな気持ちで登山を楽しんでいただきたいと思います。

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吉田・須走ルート側の御来光ポイント

吉田ルート及び須走ルートを利用する登山者を合計すると、全体の実に70%が集中します。それだけ人が多いので、御来光を迎えるのに最適なポイントを求めて、さながら花見の場所取りのようになります。
いいポイントを押さえたつもりでも、トイレのために場所を離れると他の人に取られてしまいます。御来光ポイントへ移動する前に、トイレを済ませておくのがコツです。

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成就岳から

御来光を見るために最も多くの人が集まるのは、共同トイレから成就岳にかけての斜面です(地図点線で示したところ)。

7~8月のシーズン中の日の出は東北東から登るので、山頂北東の火口壁稜線上であればどこからでも見られます。では、なぜ成就岳の斜面にみんなが集まっているかというと、この場所は比較的広く、多くの人が留まれるスペースがあるからです。登山道の他の場所は狭い所も多いので、通行者の邪魔にならないようにしましょう。

それ以外の御来光待ちのポイントは、吉田・須走ルート下山道側に少し下った辺りや、北東山小屋前のベンチ周辺になります。

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中間の御来光ポイント

御来光を待つ多くの登山者が、成就岳や駒ヶ岳、剣ヶ峰に集まりますが、最も御来光に適したポイントは、火口南東の朝日岳です。

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朝日岳

この辺りは傾斜もなだらかで、平坦な場所も広く、視界もひらけていて、尚且つ安全です。但し、ひらけ過ぎていて、風の強い日はまともに風を受けることになります。

意外と人も少ないので、比較的落ち着いて御来光を迎えることが出来るでしょう。

写真は、左端の峰が伊豆岳、その右側の峰が朝日岳です。
30分以上前から、かなりの人が動き出しているのが分かります。

なお、標高は伊豆岳の方が高いですが、伊豆岳には登れませんし、朝日岳から見るのと対して変わらないので、暗い中無理に登らないようにしましょう。

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御殿場・富士宮ルート側の御来光ポイント

御殿場ルート及び富士宮ルートを利用する登山者は、合計しても全体の30%ほどですが、山頂南側に登りつくために東側の朝日岳に視界を遮られ、高いところに登らないと地平線から昇る日の出は見られません。そのために限られたポイントに多くの人が集中することになります。
御来光が拝める場所へ早めに移動しておきましょう(事前にトイレを済ませておくことも忘れずに)

attention!

コンパスは真北を指していない?

以下、各ポイントにおける日の出方向の参考になる写真を載せていますが、ひとつ注意点があります。

太陽の昇る方位は、先に書いたように時期によって真東から南北に移動しますが、これは地図上の方位でのことです。一方、写真に写りこんだコンパス(方位磁針)から方位が読み取れますが、実はコンパスが指し示す北(磁北)は、地図上の北(真北)とは少しズレがあり、これを『磁気偏角(じきへんかく=偏差)』と言います。

この偏角は場所によって違いがあり、時間の経過によっても変化しています。富士山の2010年1月1日午前0時における偏角は、およそ西へ(西偏)6°30′(6度30分)となり、(角度は六十進法なので)地図上の北から角度にして6.5度西側にずれていることになります。小数点以下は実用上大きな差ではないので、富士山周辺ではおよそ7度西と覚えておけば問題ありません。
つまり、写真に写っているコンパスから、右に7度ずれた方向が、地図上に一致する角度になるということです。

実際のコンパスを使った日の出方位の見方としては、コンパスを自分の正面に水平にかざし、自分の身体ごと真東の方角へ向き直り、その時期の日の出方向が真東から何度ずれているか検討をつけます。さらにそこから、偏角によるズレを7度分右に計算して身体を向き直せば、おおよそ日の出の方向を向いていることになります。

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駒ヶ岳から

駒ヶ岳は、富士宮ルートの山頂すぐ右側にあります。ピークというより、小高い岩の丘といった感じで、さほどの高さはありません。したがって、見晴らしは必ずしも良くありませんが、シーズン中の御来光は問題なく見られそうです。

なお、この駒ヶ岳は険しい岩場で、写真の鳥居より先は崖になっています。落ちたら大怪我するのは間違いないので、場所取りをしようとして暗いうちに移動する場合は足元に充分注意してください。

駒ヶ岳で御来光を迎える人は、頂上富士館に宿泊していた人や、富士宮口から登頂したばかりの人たちでしょう。
あまり安全な場所とは言えないですし、眺望も良くは無いのですが、これだけの人が集まっています。

早めに山頂に着いて時間に余裕があるのであれば、朝日岳などへ移動することをオススメします。

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三島岳から

三島岳は、公衆トイレの裏にあるピークです。登り口は、馬の背下へ向けて道が左に曲がり始める手前ぐらいにあります(下の『剣ヶ峰から東方を望む』の画像で確認出来ます)。
標識などは一切立っていないので踏み後を見逃さないようにしましょう。暗いうちは見つけにくいと思うので、満月に近い月夜で尚且つ晴れているなら、ヘッドランプを消してみるのもいい手かも知れません。月明かりに道が白く浮き上がって見えるはずです。

他からも無理すれば登れますが、滑りやすい斜面なので注意してください。特に火口壁外側の斜面は切れ立っているので、暗いうちに登る場合は足元をよく確認しながら慎重に進みましょう。

日の出の方角は、シーズン中であれば稜線に掛かることはないでしょう。剣が峰が人で一杯であれば、比較的空いているであろうこちらへ移動した方がいいかもしれません。

三島岳からの御来光は、朝日岳に居る人たちがシルエットになって印象的な写真が撮れます。

三島岳から御来光を見たら、後ろを振り返ってみましょう。雲海が出ているなど条件が良ければ、富士山の影が雲に落ちて幻想的な影富士が見られます。

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剣ヶ峰から

山頂南側で最も御来光が見やすいのは、やはり剣ヶ峰です。7月は伊豆岳、8月は朝日岳のあたりから日が昇ると思われますが、その先の地平線まで見渡せるだけの充分な高さに剣ヶ峰があるからです。

写真では、右側が三島岳、屋根が灰色の建物(頂上富士館)の奥が駒ヶ岳、中央左のなだらかな峰が朝日岳、左端で切れているのが伊豆岳です。

写真のように、御来光の瞬間は剣ヶ峰にも人が鈴なりです。

ですが、早く場所を取ろうとして暗いうちから登るのは少し危険です。両側は崖になっていますので、薄明が始まるぐらい待ってからにした方がいいでしょう。(注意:写真のようには明るく見えません)

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