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LastUpdate 2016/08/04

富士山 富士宮ルート

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駿河湾と伊豆半島を眼下に望むルート。

富士宮ルートの概要

登り始めの標高が最も高いルート

富士宮ルートは、富士山を南斜面から登る登山道で、他のルートと比べて標高が最も高いことから、「初心者に向いている」と紹介されることの多いルートです。ですが、それだけをもって初心者に最適であるとは言えません。

富士宮ルートの難所

富士宮ルートは、ルートを通して砂の載った岩場が続き、特にこれといった変化の無いルートです。つまり、この砂の載った岩場を安全に登り下り出来る歩行技術があれば、標準コースタイムから大きく遅れることもないでしょう。

しかし、実際には少なくない数の人が下りで膝を痛め、転倒による負傷事故も最も多く発生している油断出来ないルートです。

登山道と下山道が一緒

富士宮ルートは、富士山の四つのルートで唯一登山道と下山道が別れていないので、御来光の後と、日中の登山者が下山してくる朝夕は混雑し、道幅の狭い箇所や岩場で待たされることもあります。道も狭いので、日の出前の時間は、御来光を目指す登山者で渋滞することもあるようです。

もしそれで登頂が遅れると、富士宮ルートは富士山の南斜面を登る事から、山頂に出るまで御来光が見られないことにも注意が必要です。

登山ルート
標高山頂3,712m
5合目2,380m
標準コースタイム登り5時間10分
下り3時間30分
(*2時間55分)
標高差1,332mコースタイム実例登り*4時間20分
下り*2時間49分
(***3時間19分)
距離登り4.3km
下り4.3km
交通
バス登山バス2路線
高速バス1路線
アクセス道路富士山スカイライン
最寄り駅
  • 新富士駅
  • 富士駅
  • 富士宮駅
  • 三島駅
  • 裾野駅
通行料無料
最寄バス停『富士宮口五合目』バス停駐車料/収容台数無料/500台
*管理人による食事・トイレ以外の小・中休憩時間を含む実測(ストック不使用)。**左同、ストック使用。*御殿場口下り六合、宝永火口経由の場合。
標準コースタイムは昭文社発行の『山と高原地図 富士山 御坂・愛鷹』2012年版から引用。基準として①40~50歳の登山経験者②2~5名のパーティ③山小屋利用を前提とした装備(テントを持たず比較的軽量という意味)④夏山の晴天時としています。※食事やトイレなどの休憩(大休止)を含まない正味の時間であり、休憩等を含む実際の登山ではさらに時間が掛かりますので、計画を立てる際には注意が必要です。
※このサイトにおける「山頂」とは各登山道の終点、つまりお鉢巡りコースとの合流地点とし、最高地点「剣ヶ峰」とは分けて表記しています。各登山道終点の標高は、こちら(静岡県/県道富士公園太郎坊線標高日本一)を参考にしています。
Check Point!

メリット(利点)

  • 富士山の四つの登山口で、最も標高が高く、距離も短いので日帰りの計画には最も適している。富士山最高地点の剣ヶ峰まで一番近い。
  • 吉田・須走ルートの3分の1の登山者数なので、最も混雑する日の出前でも渋滞の影響は比較的少ない
  • 晴れていれば駿河湾を一望出来る景色が素晴らしい
  • 場所は限られるが、富士山の登山道では、山頂以外で唯一夕陽を眺められる
  • 下山のときも山小屋を利用出来るので、トイレなどの心配が少ない

デメリット(欠点)

  • 砂が載って滑りやすいガレ場(岩がゴロゴロしているところ)は、特に下りで膝への負担が大きい
  • 登山道と下山道が別れていないので、朝晩は混雑し、道幅が狭いところでは待たされることもある
  • マイカー規制の大幅強化により、7~8月のマイカー登山は事実上不可能
  • 吉田・須走ルートよりも、山小屋の営業期間が若干短い
  • 南斜面なので、山頂に出るまで御来光を見ることが出来ない

富士宮ルート攻略のポイント

  • 登りよりも下りが難しい富士宮ルート。思い切って、御殿場ルートの『下り六合』経由で帰ろう
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オススメの登山計画

君子危うきに近寄らず

富士宮ルートの魅力は、なんと言っても山頂までの近さにあるでしょう。その一方で、砂が載って滑りやすいガレ場での下山は転倒のリスクが最も高いことに注意が必要です。

しかし、そのマイナスを補う方法があります。それは、あえて下山時に別のルートを選ぶことです。

登りは普通に富士宮ルートを登り、下山のときは御殿場ルートで下り六合まで降り、宝永火口を経由して富士宮口五合目へ戻るコースを辿ることで、より安全な計画となります。

御殿場ルートを下ると、おまけに良い景色も楽しめる

御殿場ルートは、下るにも比較的安全かつ楽であるだけでなく、宝永山や宝永火口の景色も楽しめる一石二鳥のコースです。

富士宮ルートほどに登山者が多くないので、すれ違いで待たされて予定外に時間が掛かるようなこともありません。このため、富士宮ルートよりも早く下ることが出来る可能性が高いです。

折角だから、宝永火口も見ておこう

さらに言えば、宝永第一火口縁からそのまま6合目に戻るよりも、御殿庭側へ下ってから5合目駐車場へ戻るコースがオススメ出来ます。宝永第二火口縁から見上げる宝永山の高度感やスケール感は、見逃すには惜しい富士山の見所のひとつであるからです。

富士宮ルートをそのまま下山に利用する場合でも、宝永火口の上ぐらいまで足を伸ばすのはさほどの苦労もないので、宝永山と宝永火口を一目見てから帰られることをオススメします。

但し、火口まで降りてしまうと、登頂後の消耗した体力で登り返すのは一苦労であることを申し添えておきます。もし体力と時間に余裕があるなら、宝永山へ登頂してもいいでしょう。

夜明け前に登り始めて、宝永山で御来光を見てから富士山山頂に挑むのもオススメです。

Check Point!

オススメのコース選択・ビューポイント

  • 宝永第一火口縁へ寄り道して、宝永火口を見よう(登り)
  • 八合目池田館上から振り返ると、鳥居なめの駿河湾がシャッターポイント
  • 夜明け前に登り始めて、宝永山で御来光を迎える計画も良い(但し、体力に余裕のある方)
  • 帰りは、宝永第二火口縁まで下って、宝永山を下から見上げてみよう(下り)

御殿場口下り六合経由で下山する場合

  • 御殿場ルート下り六合上部から見る、宝永山の稜線は絶品
  • 宝永山山頂へ寄り道しよう
  • 帰りは、宝永第二火口縁まで下って、宝永山を下から見上げてみよう
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富士宮ルート案内


富士宮ルート案内図

富士宮ルートは、上から下まで砂と岩の殿堂といった感じです。景色の変化には乏しいですが、右手に見える宝永山が、どこまで登って来たかの目安になります。

山小屋は適度な間隔で配置され、登山の趣を壊さない程度の数に収まっています。登山道と下山道が別れていないのはデメリットでもありますが、逆に、すれ違う人との交流を楽しむ気持ちがあればメリットであると考えることも出来るでしょう。

なお、富士宮ルートのブルドーザー道は、原則通行禁止となっています。

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5合目登山口

富士山富士宮ルートの一般的な登山口となる、富士宮口五合目です。

施設は、売店兼食堂が1軒と、案内所兼派出所があります。

案内所の階段を下ると公衆トイレがありますが、そこは汲み取り式です。そことは別に、バイオトイレがレストハウス裏手にあります。5合目から少し登ったところに比較的新しい公衆トイレがあるので、有料ではありますが、そちらを使ってもいいでしょう。

山小屋・施設

総合指導センター

総合指導センターでは、登山や観光のアドバイスも受けられます。


富士山総合指導センター/公衆トイレ
開設期間 総合指導2017年7月10日(月)~9月10日(日)
派出所2017年不明
利用時間総合指導24時間
派出所9:00~17:00
トイレ(五合目) 開設期間例年4月下旬~11月下旬(冬期閉鎖あり)
利用時間24時間(夜間照明なし)
使用料無料:汲み取り式 [和式]/バイオ [和式1/洋式1]
トイレ(五合目上) 開設期間2017年6月24日(土)~10月09日(月)16時まで
利用時間24時間
使用料100円:浄化循環式 [男:洋式1]
その他 総合指導派出所AED無
トイレ5合目AED無
5合目上AED有(自動体外式除細動器)
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。

表口五合目レストハウス

展望デッキあり

5合目には表口五合目レストハウスがあり、土産物の購入の他に宿泊も可能です。食堂も兼ねているので、登山前後の腹ごしらえに便利です。

レストハウスの屋上が展望デッキになっています。晴れていれば駿河湾が見られるはずですが、下界が雲海に遮られて見られないこともあります。


表口五合目レストハウス
営業期間 食堂売店例年4月下旬~11月10日
2017年~11月9日(木)
宿泊2017年7月8日(土)~9月3日(日)
営業時間 売店[7月中旬~8月下旬] 6:00~21:00
[4月下旬~11月10日] 8:00~16:00
食堂[7月中旬~8月下旬] 6:00~18:30
[4月下旬~11月10日] 8:30~15:00
宿泊収容人数個室なし20名
チェックインIN
消灯21:00
OUT
トイレ使用料100円 [男:洋式2/和式3]
※売店の閉まる夜間は使用不可
その他 荷物預り500~1,000円(食堂で受付)
更衣室無
お湯売無
AED有(自動体外式除細動器)
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。
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5~6合目

出だしから結構急傾斜

総合指導センター前の階段が、登山口となります。6合目までの距離は短いですが、意外と傾斜はキツイので滑らないように確実な歩行を心がけましょう。

5合目駐車場東側から宝永第二火口縁へ向かうバイパスルートもありますが、第二火口縁から第一火口縁への登りが急傾斜の滑りやすい砂の斜面で、あまりオススメ出来ません。

6合目には、2軒の山小屋が並んで建っています。どちらも土産物の購入だけでなく食堂としても利用出来るので、登山前後の腹ごしらえに便利です。

山小屋・施設

雲海荘

富士宮ルート最初の山小屋です。宝永山荘とは、隣り合って建っています。

10月まで営業しているので、山頂までのルートが閉鎖された後も、宝永山への登山に利用出来ます。


雲海荘
営業期間 例年6月下旬~10月中旬
2017年7月9日(日)~10月10日(火)
営業時間売店[7月中旬~8月下旬] 6:00~20:00
[6月~10月中旬] 7:00~20:00
食堂[7月中旬~8月下旬] 6:00~20:00
[6月~10月中旬] 7:00~19:00
宿泊収容人数個室有り80名
チェックインIN[夕食付の方] 18:00までに/[それ以外] 19:00までに
消灯21:00
OUT
トイレ使用料[宿泊客] 無料:バイオ(屋内)/[一般] 200円:バイオ(屋外)
その他 更衣室無
荷物預無
お湯売無
三脚貸出[宿泊客のみ] 無料
AED無
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。

宝永山荘

富士宮ルート最初の山小屋のひとつです。雲海荘とは、隣り合って建っています。

10月まで営業しているので、山頂までのルートが閉鎖された後も、宝永山への登山に利用出来ます。


宝永山荘
営業期間 例年6月下旬~10月下旬
2017年~10月10日(火)
予約受付365日予約受付中
営業時間食堂売店6:00~20:00
宿泊収容人数個室なし80名
チェックインIN営業時間内に
消灯21:00
OUT
トイレ使用料200円/バイオ
その他 荷物預り[宿泊者のみ] 無料
更衣室有
お湯販売宿泊者のみ
AED有(自動体外式除細動器)
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。
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6~7合目

ここからが本番

6合目の二軒の山小屋の前が賑やかなせいか、そこから先が本格的な登山の始まりという感じがします。

路面状況は出だしから悪く、足の置き場所は慎重に選んだ方がいいでしょう。道端にはゴロゴロと大きな岩が転がっていますが、これらは上の斜面から落ちてきたものです。特に夜間には気をつけなければいけないですが、気をつけると言っても真っ暗闇では避けようがないのが現実です。せめて、おしゃべりは少し控えて落石の音に神経を集中するようにしましょう。

7合目には2軒の山小屋がありますが、距離は離れています。

山小屋・施設

御来光山荘

小屋前のスペースは広くありませんが、山小屋を過ぎた脇に少しスペースがあるので、そちらで休憩する方がいいでしょう。


御来光山荘
営業期間 2017年7月8日(土)~9月9日(土)
予約受付2017年 1月1日より
営業時間売店6:00~19:00ごろ
食堂6:00~18:00
宿泊収容人数個室あり180名
チェックインIN
消灯20:00
OUT正午
トイレ使用料200円/バイオ
その他 荷物預り[宿泊客のみ] 無料
更衣室無
お湯販売[カップ麺] 200円/[500ml] 300円/[800ml] 500円
AED有(自動体外式除細動器)
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。

元祖七合目(山口山荘)

山小屋前のスペースは、ロープが張られているだけなので、転落やザックなどを落とさないように注意してください。山小屋を過ぎた脇に少しスペースがあるので、通行の邪魔にならないようにすれば、そちらで休憩する方が安全です。


元祖七合目(山口山荘)
営業期間 2017年7月9日(日)~9月8日(金)
予約受付2017年 2月7日より
営業時間売店6:00~20:00
食堂6:00~14:00(開始時間は日によって変更あり)
宿泊収容人数個室なし180名
チェックインIN14:00~[食事付] 18:00/[素泊まり] 20:00
消灯20:00
OUT8:00までに退室
トイレ使用料200円/バイオ
その他 荷物預り[宿泊客] 無料/[一般] 500円
更衣室無
お湯販売300円/500ml
AED有(自動体外式除細動器)
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。
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7~8合目

急な岩場は、足の置き場所を慎重に見定めて

徐々に剥き出しの溶岩による岩場が出てきます。岩場自体の距離は短い場合が多いですが、冷えて固まった溶岩の凸凹は複雑な形状をしており、足をどこに置くべきか迷うほどです。

特に夜間は足元だけでなく先の方までライトで照らし、安全なルートを選びながら登りましょう。ルート取りが悪いと、登った先の方で大きな段差を無理に越えないといけなくなったりして、体力を消耗することになります。

八合目には、1軒の山小屋と救護所があります。

山小屋・施設

富士山衛生センター

救護所(衛生センター)は、池田館の隣の銀色の建物です。

24時間態勢で診療を行っています。診察は無料なので、高山病など体調の悪化を感じていたら遠慮せずに診察を受けましょう。すでに標高3,250mに達しており、この先に同様の救護所はありません。


富士山衛生センター
開設期間 2017年7月21日(金)~8月27日(日)・8月30日(水)~9月2日(土)
利用時間24時間/診療費無料
トイレなし
その他 AED有(自動体外式除細動器)
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※開設期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。

池田館

小屋前の柵は張り出した鉄骨で支えられています。床は網目になっているので、物を落とさないように注意しましょう。(当サイト管理人は、腕時計を落として拾いに行った経験あり)


池田館
営業期間 2017年7月10日(月)~9月3日(日)
営業時間売店6:00~20:00
宿泊収容人数250名
チェックインIN
消灯20:00
OUT
トイレ使用料200円
その他
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。
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8~9合目

砂地が続く

8合目から9合目にかけては岩場も少なく、比較的楽に歩けるでしょう。

9合目に、山小屋が1軒あります。

山小屋・施設

万年雪山荘

富士宮ルートとしては、山小屋前のスペースが広めになっています。

小屋の名前の通りに、このあたりの標高から斜面の谷間に万年雪が見られるようになって来ます。9合目となっていますが、吉田・須走ルートの8合5勺と同じぐらいの標高です。


万年雪山荘
営業期間 例年7月上旬~9月上旬
2017年7月9日(日)~9月9日(土)
営業時間食堂売店3:00~19:00
宿泊収容人数個室有り(余裕のある日に限る) 250名
チェックインIN
消灯20:00
OUT
トイレ使用料200円:バイオ・焼却式
その他 荷物預り[宿泊客のみ] 無料
更衣室無
お湯販売200円~
AED有(自動体外式除細動器)
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。
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9~9合5勺

7月には万年雪が

万年雪山荘の上には、その名の由来となった万年雪があります。写真は8月下旬ですが、7月にはもっと多くの雪が残っています。

山小屋・施設

胸突山荘

山頂より下の山小屋としては、富士山の四つのルートで一番高い標高にある山小屋です。

焼印は他の山小屋にはない年号と日付入りで、登頂の記念としても価値があります。焼印の受付時間は、5:00~16:30の間です。


胸突山荘
営業期間 2017年7月10日(月)~9月10日(日)
予約受付2017年 4月1日より
営業時間 売店6:00~20:00
宿泊収容人数個室有り150名
チェックインIN20:00までに
消灯20:00
OUT
トイレ使用料[宿泊客] 無料/[一般] 200円:[洋式4]
その他 荷物預り保証料として1,000円(荷物返却時に500円返金)
更衣室有更衣室専用ではありません
お湯売無
AED有(自動体外式除細動器)
※当サイトは山小屋とは無関係な個人が運営しており、上記情報は各山小屋の公式サイトや直接問い合わせするなどで得たその時点における情報であり、内容について一切保証・補償は出来ません。※営業期間、営業時間などは目安であり、天候、曜日、時期などにより変更される場合があります。
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9合5勺~山頂

最後の岩場

胸突山荘は標高が高い場所に建つので、その先から見上げた山頂は近くに見えますが、まだ険しい岩場が続いており決して油断してはいけません。下からも白く見えている鳥居をくぐったら、すぐ山頂に到着です。

Check Point!

12年毎に建替えられる鳥居

富士宮口の山頂直前に建つ白木の鳥居は、古さを感じさせません。それもそのはず、12年毎の申年(さるどし)に毎回建て直しているのです。2016年が丁度建替えの年にあたり、次の建替えは2028年になります。

静岡新聞の公式WEBサイト、アットエスからの引用です。

<富士山臨時支局>申年伝統、山頂の鳥居新調 7日に奉納

(2016/7/31 07:48)

 富士山の御利益が高まるとされる12年に一度の申(さる)年に合わせ、富士市岩淵地区の住民らでつくるグループ「岩淵鳥居講」が、山頂の鳥居をリニューアルする準備を進めている。江戸時代から申年の度に実施している伝統行事で、世界遺産登録後では初めて。7日に真新しい鳥居を奉納し、国内外の登山者を迎え入れる。
 1602年、幕府から富士川の渡船役を請け負った岩淵地区は、渡船を造る材料を富士山本宮浅間大社(富士宮市)の御用林から調達した。その返礼として富士宮口登山道の最上部に鳥居を建立した。1924年の富士川橋開通で渡船役は終えたが、申年の鳥居建て替えは今も受け継がれる。
 岩淵鳥居講や富士市文化振興課によると、リニューアルする鳥居は高さ2・7メートル、最大幅3・7メートルで、富士市勢子辻の富士山南麓のヒノキを材料にした。6日、岩淵地区の八坂神社を出発し、浅間大社でおはらいを受ける。富士宮口5合目からブルドーザーで山頂に運搬し、7日に建立する。

<以下略>

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下山

まだ道半ばです

富士宮ルートの下山は他のルートに比べて技術的に難しく、万が一転倒した場合には怪我をするリスクが少なくありません。これは、他のルートの下山道がほとんど砂地であるのに対して、富士宮口登山道は砂と岩のミックスになっているからです。

砂地であれば転んでもクッションになるので、それほど大怪我をすることはありません。しかし、岩の上では話しは別です。尻餅をつくにしても岩の上では衝撃が大きく、ときに大怪我につながることもあります。

より安全な歩き方を身につけ、最後まで気を抜かずに慎重に降りましょう。さもなければ富士宮ルートでの下山を諦め、御殿場ルートを『下り六合』経由で富士宮口五合目へと降りることも検討しましょう。少し遠回りになりますが、他の登山者とのすれ違いで待たされることもないので時間が読みやすく、計画も立てやすいことがメリットとして挙げられます。

Check Point!

下りに備えよう

登山をしない人にはあまり知られていませんが、実は、登山では登りよりも下りの方が難しく危険です。下りで転ぶと、斜面下方向へ勢いがついてしまうからです。

登山の警句として、「登りで体力を使い果たすようではいけない」と言われるのも、山頂がまだ折り返し地点に過ぎないと共に、そういう一面があるからです。

全力を使い果たして足元がフラフラになって登頂しても、そこがゴールではありません。その先には下山という難事が待っているので、最低でも登り6に対して下り4ぐらいの体力を残したペース配分(6:4)が必要とされています。まぁ、それは理想だとしても、現実として足が立たないほど疲労して救助要請をするというプチ遭難も数多く発生しています。みなさんは、そのようなことの無いように、ペース配分をシッカリ考えて登ってください。

転倒にも備える

下りでは転倒しないように注意することは当然ですが、万が一転んでもいいように備えることも同様に大切です。

登りのときほど汗もかかないので、ウィンドーブレーカーなどの長袖、長ズボンと共に、手袋をはめましょう。手も汗をかくので、防水性の手袋よりも軍手など通気性の高いものがより適しています。

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富士宮ルート 山頂~5合目

ココから先が最も注意を要する

富士宮ルートに下山道はとくに設けられていないので、登って来た道をそのまま下ります。

岩の上に砂が載ったところは特に滑りやすく、注意が必要です。このような状況では、「平らなところに足を載せる」ことはむしろ危険です。靴底と岩の間に入った砂で滑るからです。「岩の出っ張りにソール(靴底)の溝を引っ掛ける」ようにしましょう。

また、写真のように地面の片側が下に向かって落ち込んでいる場所もあります。地面が平行ではないということは、バランスを崩すと横ざまに倒れ、転倒から滑落(かつらく)になりやすい場所ということです。
滑落とは、転落地点で止まらずに、ゴロゴロ、あるいはズザーッと滑り落ちていくことを言います。高いところから長い距離を岩にぶつかりながら転げ落ちるので、大きな怪我につながります。

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御殿場ルート経由 山頂~下り6合目

8合目までの岩場に注意


御殿場口下山道入口


御殿場ルート下山道
(左に見えるのが分岐の標識)

富士宮ルートを下る以外に、御殿場ルートを使って富士宮口五合目に下ることも出来ます。但し、途中で分岐を見逃すと御殿場口新五合目まで降りることになります。途中で気づいても大砂走りを登り返すのは、登頂を果たして疲れた身体ではとても苦しいでしょう。分岐を見逃さないために、必ず地図を携帯しましょう。

御殿場口登山道を下る際は、ガイドロープに従って行けばさほど迷う心配はありません。しかし、富士宮口五合目へ降りたい場合は、下山道からの分岐をうっかり通り過ぎないように、慎重に降りる必要があります。

下山道に入ったら左側を歩こう

御殿場口七合目、『日の出館』の下で下山道が分岐しています。間違って登山道をそのまま下らないようにしましょう。ただし、御殿場口へ降りるのであれば、そのまま登山道を下っても支障ありません。

下山道に入ると砂利石と砂の道となりますが、ここはまだ『大砂走り』ではありません。夏の山は朝晩に雲が出やすく、写真のようにガスっている可能性が高いです(ガス=霧が出ること)。
霧が深いと分岐に気づかずに見逃してしまう恐れがあり、夜間であれば尚更分かりにくくなります。下山道の左側に分岐の目印となる道標がありますから、ガイドロープに従って下山道の左側を降りるといいでしょう。

分岐が出て来るまでの時間を予測しよう

写真のような『下り六合』の道標が見えたら、すぐに右への分岐が現れます。ここをスルーしてしまうと、道はドンドン下って、登り返すのがしんどくなります。

この道標を絶対に見逃さないように、コースタイムで時間を計りながら「そろそろ分岐かな」というところでペースを落とすといいでしょう。

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御殿場ルート経由 下り6合目~富士宮口5合目

最も新しい噴火口

宝永山と宝永火口は、富士山の見所のひとつです。わざわざ足を伸ばしても見るべき価値があります。

但し、宝永火口は大きく落ち窪んでいるので、火口両側の縁は急傾斜となっています。つまり、御殿場ルート側から降りてくると、宝永第一火口縁への登り返しが待っています。登頂して疲れた身体には多少キツイことになるでしょう。

逆に富士宮ルート側から来た場合は、体力に余裕がないのであれば宝永第一火口縁の上から火口を覗き込むだけに止めておきましょう。

マスク必須

宝永山から火口に下る道は、深い砂になっています。これは歩くときのクッションになって膝への負担が少なくていいのですが、だからといって大股に駆け下ると、やはり膝への負担は半端無いことになります。

こういう場所でも、基本の短い歩幅のステップを繰り返し、膝を伸ばして地面に鉛直(重力に対して真っ直ぐ)に足を着くようにしましょう。

それと、ここでは乱暴に歩くと砂埃も酷いです。自分では砂埃をあげないスムーズな歩き方をしていても、他の人は大概、盛大に砂を巻き上げて降りて来ますので、マスクを用意しておくといいでしょう。

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宝永山を見上げるビューポイント

見逃しやすいけど見逃せない

さて、第一火口縁まで来ると、そのまま6合目へ戻る人も多いものと思います。ですが、あえてここで第二火口縁まで下りてみましょう。

ここから見上げる宝永山も、スケール感、高度感が見事です。

登り返すのは大変

但し、第二火口縁まで下りると、第一火口縁への登り坂は滑りやすく急傾斜なために、ここを登り返すのは一苦労です。

むしろ、富士宮口五合目駐車場の東側にバイパスする道を通った方がいいでしょう。この道は森林を抜けるので、西日など強い陽射しが遮られて長い登山の最後の疲れを緩和してくれることでしょう。

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