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LastUpdate 2016/04/28

山小屋とはどんなところ?

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山小屋についての基礎知識。



はじめに

正直言いまして、私は「山小屋使わない派」なので自分の体験としては語れません。あくまで調べたり聞いたりした範囲で書いているので、誤解や間違いなどがあるかもしれませんので、予めご了承ください。

また、山小屋のオーナー様、従業員の方などの「こういうことも書いて欲しい」というアドバイスがありましたら遠慮なくご連絡下さい。

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山小屋での宿泊について

富士山に限らず、山小屋にホテルや旅館並みの施設やサービスを期待するのは難しいでしょう。もちろん、従業員やオーナーさんのおもてなしの心(接客)は同じであるべきだと思いますが、道路も通じていない山の上という特殊な立地環境に大きく依存する山小屋では、設備や資材、物資の面でままならないことも多くあるのです。

もちろん、山小屋の努力やこだわりによって克服できることもあるでしょうが、そこはコストとの兼ね合いになります。つまりは、利用者側にそれに見合った対価を払うつもりがあるかどうかです。現実的には、「そこそこのサービスをより安く」、つまり屋根と壁と食べ物さえ有ればいいという登山者の意識が変わらない限り、今後も同じ状態が続くことでしょう。

正直、ヨーロッパアルプスの設備の整った山小屋をTVで見ると、日本の山小屋ももっと改善出来るのではないかと思うこともあります。ですが、山の上で平地のような生活を求めるのは何か違うと思います。山小屋の不便さを楽しむのも、山登りの醍醐味であると言うのは言い過ぎでしょうか?

むしろ、「これが山小屋だ」と割り切って、雰囲気を味わう気持ちでいれば楽しく過ごせるはずです。

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予約の必要性

宿泊の予約については、空きがあれば飛び込みでも宿泊は歓迎されますが、7月の海の日の連休とそれ以降の全ての週末、お盆休みの期間はほぼ満員で、キャンセルがたまたま出たなどの理由がないと予約無しで宿泊する余地は無いでしょう。それも人気のある日は、早ければ4~6月には予約で埋まってしまいます。
これはツアー会社がまとめて予約を取ってしまうことも一因です。どうしても決まった日に予約が取れないという場合は、ツアーに申し込むしか方法がないということになります。

御殿場ルートは登山者が少ないため山小屋も空いていそうに思われますが、その分山小屋の数も少なく、収容人数も限られますので、やはり予約は欠かせません。

なお、キャンセルの場合は、必ず連絡を入れましょう。キャンセル料が掛かる掛からないに係わらず、連絡を入れないと他の登山者を受け入れることも出来ず、山小屋に損害を与えることになります。ルール以前のモラルの問題として、必ず守るべきことです。

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チェックイン・チェックアウト

山小屋を選ぶ際の注意点は、まず何合目に泊まるかを大まかに考えて計画する必要があります。その上で、設備、接客、食事の内容などを確認して比較検討しますが、見落としてはいけないのが、チェックイン、チェックアウトの時間です。山小屋によっては、早めのチェックインを求めるところも多く、特に夕食付きで予約している場合は時間厳守とされている場合が多いです。

そして、チェックアウト(退出を求められる)の時間も山小屋によって時間が大きく異なります。ご来光を山頂で見る計画であれば、さほど気にすることはありませんが、朝はゆっくりして余裕を持って出発したいという方は、夜明け早々にチェックアウトを求められるような山小屋は避けないといけないでしょう。

チェックインは、大体午後2~3時ぐらいから受け付けている場合が多いようです。食事が午後5時ぐらいからになりますので、特に夕食を山小屋で摂る予定の方は、午後4時半前、遅くとも5時前には着いているように計画を立ててください。消灯は、午後8~9時ぐらいになります。夕食付きで予約されていなくても消灯前に1時間は余裕をみて、遅くとも7~8時には到着するように計画を立てましょう。
チェックインの時間を過ぎたからといって宿泊を断られるわけではありませんが、決められた時間に間に合うようにするのがマナーです。万が一遅れそうな場合は、連絡を入れましょう。

朝は山頂でのご来光に合わせて、下の小屋ほど早く営業を始める傾向があると思います。もちろん山頂でのご来光を目指さない方は早く出る必要はありませんが、チェックアウトは遅めの山小屋でも午前7~8時ぐらいまでと、平地の宿泊施設よりはかなり早くなっているので注意が必要です。
例え連泊で予約を取っていても、室内の清掃などにより日中は部屋で過ごすことが出来ない山小屋が大半のようです。

(※注意:なお、これらは富士山に限ってのことで、他の山域では午後3時には到着してチェックインを済ますのが普通です。また、予約してあるのに到着しておらず、連絡も無いままだと遭難騒ぎになることもあります。「富士山ではこうだった」などと考えずに、山小屋ごとのルールを事前に確認し、従いましょう。)

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寝床の混雑具合

富士山は、山小屋の適正収容人数よりも遥かに登山者が多いため、数年前まで酷いときには布団一枚分のスペースに3人が頭と足を交互にして詰め込まれていたとか。最近は収容人数を絞ることで改善されてはいますが、基本的に広間に雑魚寝となるか、二段ベッドに仕切りのカーテンがあるぐらいで、ホテルのようなプライバシーは確保できないことは理解しておく必要があります。
一部個室を選べる山小屋もありますが、当然人気も高く、早くに埋まってしまうために予約を取るのは難しいでしょう。

混雑を避けるには、海の日、お盆の連休はもとより、金曜日・土曜日の夜の宿泊を避け、日曜日から翌木曜日の間で計画しましょう。なお、寝床は男女が隣同士にならないようには配慮されているようですが、山小屋に着くのが遅くなると絶対にないとは言い切れないので、女性の方は早めにチェックインを済ませた方がいいでしょう。

寝具は基本的に布団ですが、一人ごとに寝袋が用意されている山小屋もあります。人のイビキ、トイレに行く人のライトが気になると眠れないという人は、耳栓やアイマスクを用意しておくといいでしょう。
また、布団や枕カバーも頻繁にクリーニングが出来るわけではないので、キレイ好きな人には抵抗があるかもしれません。そのような方は、自分でキレイなタオルを2枚用意しておいて、枕と襟元にあてがって使うと気分的に違うと思います。寝袋を使う山小屋であれば、シュラフ(寝袋)のインナーシーツを事前に買って用意しておくといいでしょう。

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山小屋における個室の扱い

山小屋においては、個室とされるている部屋も、必ずしも一人だけで利用できるとは限りません。大部屋に対する小部屋を意味する場合もあり、3~5名ほどの小グループで借り切って使える、壁で仕切られた部屋を個室として扱っている山小屋もあるようです。(他のグループと一緒にされることはありませんが)

個室の詳細は、予約の際に必ず山小屋に確認することをお勧めします。

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