富士山なんでもQ&A【富士さんぽ】
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LastUpdate 2016/04/28

富士山なんでもQ&A

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富士山に関して良くある質問、様々な疑問に答えます。

Q.1酸素缶は高山病予防に効果あるの?

A.吸っている間だけの一時的な効果しかありません。

分かりやすく言えば、酸素は体内に余分に溜めておくことが出来ないので、吸うのをやめたらすぐに元通りです。酸素缶はわずか2分ほどの分量しか入っていませんので、すぐに酸素切れになり、意味が無くなってしまうのです。
これを試すのは簡単です、今すぐ息を止めてみましょう。普通は長くて数分しかもたないはずです。

つまり、酸素は、休まず吸い続けていないと需要を賄うことはできないのです。酸素吸入量を一時的に増やしても、それを登山の間ずっと継続出来るだけの量が無ければ、意味はありません。それどころか、リバウンド(反動)によって酸素を吸う前よりも具合が悪くなる可能性があります。

詳しくは、下記ページにまとめていますので、ご一読ください。

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Q.2食べる酸素や酸素水は高山病予防に効果ある?

A.効果ありません。

「食べる酸素」は、その名称から誤解されますが、原材料が自然状態で含む以上の酸素は入っていません。
販売業者のサイトには、酸素以外の成分、主にバナジウム、ゲルマニウムによって酸素運搬能力が高くなると書かれています。しかし、この2つの物質は、過剰に摂取すると健康被害を及ぼす危険性があることが、国立健康・栄養研究所や厚生労働省によって示唆されています。

また、「飲む酸素」や「酸素水(酸素強化水)」は、肺で呼吸する以上の効率で得られるような酸素量を含んでいません。

詳しくは、下記ページにまとめていますので、ご一読ください。

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Q.3ストック、金剛杖は富士登山に必要?どう使うの?

A.はい、使い方によっては大変役に立ちます。しかし必ず必要な物かというと、そうとも言えません。

ストックには2つの種類があります。T字型とI字型で、T字型は体重を掛けやすいようにグリップの上部が平らになっています。所謂、ご老人が持つ杖(ステッキ)と同じ用途になります。但し、土や砂利の登山道においてストックに体重を掛ける行為は、ときにリスクを伴います。万が一ストックの先が滑ったりしたら怪我をする恐れが高いからです。
街中のコンクリートやアスファルトのような、シッカリした地面で使うようにはいきません。

そこで、今はT字型よりは、グリップが直線的なI字型が好まれる傾向にあります。特に両手にストックを持って、登りでの推進力として積極的に活用する「ダブル・ストック」が有効とされ、足の疲労軽減を目的として多くの人に使われています。
しかし、未だ多くの初心者がストックの有効な使い方を知らないままに、杖のように突いて使っているのが現状です。ストックの使い方については下記リンクで詳しく説明しているので、そちらをご覧ください。

また、金剛杖はそれなりに効果がありますが、ストックに比べて握力が必要であること、比較的重いこと、岩場を登るときに邪魔になるなど、ストックと比べると扱いづらい面もあります。但し、手ぶらで登っていて予想以上に疲れてしまった場合などに、どこの山小屋でも手に入るので手軽に買って使える気安さはあるでしょう。

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Q.4駐車場に車を停められる?いつなら空いてる?

A.一般論として、観光客が帰り始める時間帯が最も車に動きがあり、駐車待ちの列が多少あっても順番が早く回って来るでしょう。

まず気をつけることはマイカー規制の存在です。御殿場口を除く登山口までの道路は、7~8月の登山シーズン中に自家用車による乗り入れが禁止されます。
その代わりに麓の駐車場からシャトルバスが有料で運行されますが、夜中にはバスが走っていないことに注意が必要です。バスが終わった夜間には、シャトルタクシーを利用することになります。

混雑状況については一般論で語りますが、吉田口(富士スバルライン)のマイカー規制期間以外の週末は、駐車場の満車はもとより、空き待ちの車の列が3km以上続くとみて間違いありません。
その場合は、沿道駐車場から5合目までの無料送迎バスが出ている週もあるので、有効に活用するべきでしょう(詳細は吉田口アクセス案内で)。平日はやや緩和しますが、金曜日は規制前の駆け込みで駐車する車が増えますので、やはり土日並みの満車状態となるでしょう。

須走口(ふじあざみライン)はマイカー規制が厳しく、ほぼ平日しか5合目へ車で入れません。ですので、5合目駐車場が埋まったとしても、沿道駐車の列はそれほど長くはならないものと予想されます。但し、5合目駐車場近くは傾斜が急なので、1~2kmでも手前に停めることになると5合目まで登るのに苦労します。

御殿場口五合目駐車場は、週末でも満車になることはないと言われていますが、近年利用者が増えているので油断は出来ません。

富士宮口(富士山スカイライン登山区間)は、登山シーズン中はほとんどマイカー規制が行われており、そのため規制されていない期間にマイカー登山者が集中します。7月上旬や9月の週末は、数キロの渋滞が起こります。

時間帯ごとの混雑予測としては、ご来光組が下山してくる午前7時から10時にかけて駐車場を出る車が多くなりますが、それと入れ替わりで日中日帰り組と観光客が多く訪れます。

昼前後からは山小屋宿泊組が集まり始めます。やがて午後7時ごろからご来光日帰り組の車が続々と来て、午後10時ごろから翌朝まで車の入れ替わりがほとんどない状態が続きます。
つまり夜に遅れて来てすでに満車、渋滞の長い列になっていたら、期待薄の空きを待つよりもさっさと沿道駐車場に停めて5合目まで歩き始めた方が良いと思います。

特に渋滞の酷い富士スバルラインの最後の区間は勾配が約3.1%と比較的緩やかなので、同じ状況の人たち歩くのに合わせても、1kmあたり約20分のペースで歩けます。ゆっくり目に歩いても1kmあたり30分ぐらいでしょう。渋滞3kmの地点で車を停めて歩いても、1時間から1時間半で5合目に着く計算です。

私の実感としては、富士スバルライン五合目では、午後6時ごろから7時過ぎの間の時間帯が駐車場を出る車が最も多いように感じました。これは、日中日帰り組が登山を終えて帰っていくのと、閉まる売店が出始め、夕陽も見終えた観光客がぞろぞろと家路につくのがその時間帯に集中するからです。

マイカー規制などについては、各登山口ごとのアクセス案内にまとめているので、そちらをご覧ください。

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Q.59月以降に初心者が登っても大丈夫?

A.きちんと準備を整え、状況が悪化したら迷わず下山を判断出来る決断力があるならば、9月中旬ぐらいまでは大丈夫です。

「初心者は9月以降に登るべきではない」というのは良く言われることですが、私は必ずしもそうは思いません。気楽に登れる季節ではありませんが、きちんと準備と下調べをしないとリスクがあるのは、夏の登山でも同じことです。逆説的ではありますが、このサイトを見てくださっているような慎重な方であれば、9月中旬までなら登れるでしょう。

実際には、一日単位の天気で言えば、9月の富士山は夏よりも気候が安定しているぐらいです。
富士山の登山シーズンである7~8月は、夕立や雷雨など一日の内で天気が変りやすいですが、9月は、一日の天候は比較的安定しているのです。

無責任な言い方に聞こえるかもしれませんが、登るなと言われても登りたい人は登ってしまうものです。であれば、9月に安全に登るための条件を示して、それを守って貰った方が建設的であるとの考えから、以下の条件を提示してみたいと思います。

Check Point!

初心者が9月中旬以降に登るための条件

  • 天気は登る日の翌日まで安定しているか確認のこと。特に天気は西から変ってくるので、富士山の西側の天気に注意(※天気概況で「大気が不安定」「雷を伴い」「急変する恐れ」とあったら避ける)
  • 利用する如何に関わらず、山小屋の開いているルートを選ぶこと(※山小屋が閉まるとトイレも使えません)
  • 雨具は透湿性のあるものを選ぶこと
  • 防寒着にダウン以上のものをプラスアルファとして1枚多く持つこと、また、内側起毛のオーバーズボンも持つこと
  • 日帰りでのご来光登山(夜間登山)は避けること
  • 日が短くなっているので、日帰りの計画であれば遅くとも午前8時までに登山開始すること。また、ヘッドランプと予備電池は必ず携行すること
  • 事前に他の山で練習登山を経験しておくこと
  • 携帯電話などの連絡手段を確保し、事前に家族にも登山計画を伝えておくこと
  • 手袋にも防水対策を準備すること。登山靴も防水のものを用意して、靴下も予備を持つこと
  • ツェルト(簡易テント)を携行すること。エマージェンシーシートは強風や雨では役に立たないので不可
  • 身体や着衣を濡らしてしまって、着替えが出来なかったら即下山すること
  • また、登頂間近でも無理だと思ったら下山する勇気を持つこと
  • 体力の7割まで使ってしまったら、まだ余裕のあるうちに下山すること
  • 登山が出来るのは、9月中旬まで。下旬以降の登山は絶対に避けること

これらを満たせば、初心者でも無事に帰って来られるでしょう。

大げさだと思いますか?

「もっとずっと軽装でも、俺は9月に登れたよ」
「他の人のブログを見ると、そこまで難しくないみたい」
そう言う意見もあるでしょう。でも、それは天気と運が良かっただけです。

黄色信号で道路を渡った人が、
「俺は黄色信号でも渡れたから、危険はないよ」
と言ったら、あなたは富士登山という距離の長い横断歩道を、黄色信号で渡り始めますか?

9月の登山の成否を決めるのは、基本的に天気と装備です。成否とは、登頂の可否ではなく、無事に帰って来られるかです。
先の信号の話で言えば、青信号のときに渡る、ということ。

「そんなの当たり前じゃん」
と思うかも知れませんが、同じ青信号でも、もうすぐ黄色に変わるかも知れない青信号と、まだ時間に余裕がある青信号とでは全然違います。
初心者に難しいのは、その見極めですよね。だからこそ、大げさに思えても最悪の事態、つまり天候の悪化に対処出来る装備と準備を整えることが、9月の登山では前提条件となるのです(7~8月でも当然のことですが、よりシビアという意味で)。

なお、富士山における初雪の平年日は9月14日、初冠雪(積雪)の平年日は9月31日ですが、9月に入ったらいつでも雪が降る可能性があります。
9月下旬には積雪するほどの雪が降る可能性が高いので、初心者の登山は避けるべきです。特に最近の気候変動によって予想外の天候になることもあり得ますので、9月中旬以前でも十分に注意が必要です。

ご来光登山を避けるというのは、真冬に外で一晩を明かすことを想像してもらえば分かっていただけると思います。
また、積雪の有無に関わらず、10月にはもう登山は出来ないものと諦めてください。実際に平地が秋でも富士山では真冬の寒さですから、夏や秋のつもりの軽装備で悪天候に見舞われるとに関わります。そのような最悪の事態にならなくても、凍傷になれば手足の指を失うことになります。

決して脅しではありません。
それだけの覚悟があなたにはありますか?

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Q.6ご来光もいいけど、富士山から夕陽を見てみたい

A.実は、登山においては、朝日を見るよりも夕日を見ようとする方が難易度は高くなります。

登山において夕陽を見るには、山小屋に泊まるか、日帰りかが選択肢となりますが、山小屋泊の場合は、富士宮ルートか山頂の山小屋でなければ見られません。
西に沈む夕陽は、北東の吉田ルート、東の須走ルート、南東の御殿場ルートでは富士山そのものに遮られてしまうからです。

南から登る富士宮ルートでも、夏の間は太陽が真西から北寄りに沈むので、必ずしもどこからでも見られるとは限りません。
夕陽スポットまでは、山小屋から少し歩くことになるでしょうから、事前に山小屋に問い合わせるなど夕陽を眺められる場所を見極める必要があります。

日帰りの場合も同様で、ルート途中で見る場合は、富士宮ルート一択となります。あるいは、山頂で見るかですが、山頂でも西側に視界が開けている場所は限られるので、事前に確認しましょう。

そして、日帰りの場合に気をつけて欲しいのは、夕陽を見た後の下山です。

寒さが厳しいのは明け方ですが、御来光登山で万が一怪我をして下山が遅くなっても、そこから日が昇って暖かくなるので時間的な余裕があります。しかし、夕方に怪我をすると、そこからは寒くなる一方です。
道迷いや転倒なども、登っているときよりも下っているときの方がリスクが高くなることが知られていますが、視界が限定される暗闇の中で下るのは特にリスクが高くなります。

山小屋から夕陽を見に出た場合でも、日が沈む前にヘッドランプの有無と点灯の確認を必ず行ってください。
日が沈んでから、「あっ!忘れてた!」「電池切れだ!」となっては、遅いのですから。

日没時刻については、下記ページにまとめていますので、ご確認ください。

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Q.7飛行機を使うと、どの空港が近い?

A.吉田口(富士スバルライン5合目)から登る場合、山梨県には空港が無いので他都県の空港を利用することになります。交通の便を考えると、東京都の羽田空港が最寄の空港と考えて良いでしょう。
長距離バスが苦手でなければ、本数は少ないですが羽田空港から富士スバルライン五合目直通の高速バスが出ています。

席も予約することになるので、麓の最寄り駅から登山バスに乗り換えるよりはアクセスしやすいでしょう。あるいは、新宿駅から5合目直通の高速バスを利用する手段もあります。詳しくは以下のページを参照下さい。

富士宮口から登る予定であれば、静岡県の富士山静岡空港が最寄となります。本数は少ないですが静岡駅から富士宮口五合目直通のバスが出ています。
富士山静岡空港から、静岡駅まで行って乗り換えるといいでしょう。詳しくは以下のページを参照下さい。

その他の登山口へのアクセスは、やはり羽田空港か、富士山静岡空港を利用することになりますが、須走口や御殿場口五合目直通の高速バスは出ていないので、電車や登山バス、タクシーを乗り継ぐか、レンタカーを借りることになります。詳しくは以下のページを参照下さい。

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Q.8登山に備えたトレーニングはいつから始めればいい?

A.今すぐに始めましょう。早く始めればそれだけ効果もあがります。直前まで待つメリットは何もありません。

しかし、富士登山のためだけに時間を取るのは難しいという人も居ることでしょう。その場合は、3ヶ月前を目安に始めると良いと思います。と言っても、ハードなトレーニングは必要ありません。元々運動不足の人がいきなりランニングなどを始めると膝を壊したり、却ってやる気が萎えることも有り得ます。
最初は、足慣らしのウォーキング(散歩)から始めて、初心者向けの山を2~3度登ってみることです。

私の考えでは、トレーニング以上に練習登山が重要です。荷物を背負って山道を歩くということがどんなものか。標準的なコースタイムと比べて自分はどれくらいのペースで歩けるのか。水の消費量はどれくらいか。登山靴の慣らしやストックの使い方の確認など、トレーニングだけでは分からないことが実際に確かめられます。いえ、確かめるべきことの全てが事前の練習登山にあるのです。

また、もう登山日まで日がないという方は、ウォーキング以上のトレーニングは必要ないでしょう。特に予定の1週間~10日前は、身体を休める必要があります。本番当日に筋肉痛や疲労が残っているようでは、登頂も覚束ないでしょう。
そうなるとぶっつけ本番ですから、変に頭を悩ますよりも、登山日までの日数で十分な睡眠と食事を摂って、規則正しい生活を続け、体調を整える方が間違いなく有効です。

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Q.9富士山でテントを張ってもいいの?どこなら張れる?

A.富士山は、富士箱根伊豆国立公園の領域になるので、基本的にテント泊禁止です。

山梨県側では唯一、吉田ルートの佐藤小屋にテント場(有料)があるので、そちらを利用しましょう。

静岡県側では、登山ルート上ではなく富士山スカイライン周遊区間になりますが、表富士グリーンキャンプ場にテントサイト(有料)があります。

これらのテント設営が許可された場所以外の駐車場や登山道にテントを張ると、他の人に多大な迷惑を及ぼします。また、富士山の8合目から上は浅間神社の土地、つまり私有地となります。ですので、山頂でのテント泊も出来ないものと思います。

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Q.10富士山の放射線量はどのくらい?

A.放射線医学総合研究所の研究員が、2011年(平成23年)7月9日に吉田口五合目から山頂までと、山頂から須走口五合目までの各合目で行った放射線測定が、NPO法人富士山測候所を活用する会のサイト内のコラムで紹介されています。

測定の結果、通常とほぼ同じ毎時0.03~0.05マイクロシーベルトが計測され、6合目以下で原発事故由来と思われる放射性セシウムのピークも検出されたということです。
また、富士宮市が同年7月11日に行った測定によると、富士宮口五合目から山頂までの各合目と富士山本宮浅間大社の各ポイントにおいて、毎時0.04~0.15マイクロシーベルトという結果が出たようです。
これらの数値が安全なものか、局所的に数値が高くなるホットスポットはないのかなど、詳しくは分かりませんが参考まで。

また、NPO法人シナジーネットふじ(長泉町)による富士山周辺の空間放射線量も行われています。

なお、放射性物質飛散による影響は、直接人体に及ぶものだけではありません。きのこなどに蓄積したものが、基準値を超えることがあるようです。

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Q.11富士山の登頂率はどれくらい?

A.富士山の登頂率に関しては、一般に3分の2であるとか、登山初心者は50%だとか言われていますが、公式に統計を取られたデータは無いようです。しかし、登頂率を予想するのにある程度参考になる情報も無いわけではありません。

環境省では、毎年8合目に赤外線カウンターを設置して、通過する登山者数を数えています。
一方、富士吉田市も独自に吉田ルート6合目で職員による手作業で24時間カウントを行っています。この二つの計測は、カウント方法が違うので一概には比べられないのですが、ある程度の目安としては使えます。

なお、吉田ルートは、富士スバルライン五合目からの登山者だけでなく、1合目下の馬返から登ってくる登山者数も併せて考慮に入れなければなりません。

6合目のカウントは、安全指導センターの前にて行われていると思われますが、吉田ルート馬返(1合目下)を通る登山者は安全指導センターの前を通らないので、カウントされていない可能性があるのです。しかし、富士吉田市では馬返でも登山者数をカウントしているので、これも合わせて参考になります。

平成23年7月1日~8月31日の、吉田ルート馬返、6合目、8合目の各通過者数は以下の通りです。

Check Point!

  • 馬返=10,171人(荒天日はカウント行われず)
  • 6合目=228,775人
  • 8合目=165,038人

単純に計算すれば30.9%の人が、8合目までに引き返していることになります。

但し、吉田ルートは富士スバルライン五合目からの観光客が散策気分で登ってくることもあり、必ずしも登頂を目的とせずに6合目を通過する人も少なくありません。また、観光客以外にも、元々山頂を目指していない人、8合目以下の山小屋関係者なども少ないながらにカウントされていると思います。

これらを総合的に勘案して、「登頂を目的とした吉田ルートからの登山者数」を想定すると、おそらく20万人弱ということになるでしょう。これを基に計算すると、8合目までの撤退率は、15%前後となります。

また、富士山は8合目から上でさらに傾斜がきつくなり、高山病の影響もあるので、8合目通過後にリタイアする人も少なくありません。これを考えると、吉田ルートからの登頂者はおそらく15万人を下回り、13~14万人(8合目~山頂間の撤退率15~21%)といったところではないかと思います。
これらに基づいて計算すると、富士山吉田ルートの登頂率は65~70%となります。およそ、3人に1人が登頂を諦めて撤退しているということです。

また、この数字は登山経験者と初心者を分けていませんから、初心者はより登頂率が下がることを考慮すると、初心者の登頂率が50%というのもあながち大げさな数字ではないのかも知れません。

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Q.12登山道を駆け登っている人たちは何者?

A.彼らが行っているのは、『トレイルランニング』というスポーツで、その名の通り、トレイル(山中の小道の意)をランニングする(走る)ことを趣味とする人たちです。一般には、省略して『トレラン』などと言います。

山岳マラソンなどと昔は呼ばれていたようですが、近年のマラソンブーム、登山ブームが合わさって人気が出てきたようです。

富士山でも御殿場登山道で「秩父宮記念富士登山駅伝競走大会」、吉田登山道で「富士登山競走」が行われ、奥多摩の「長谷川恒男カップ日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)」、「ウルトラトレイル・デュ・モンブラン」など、世界各地で様々な競技会が開催されています。

彼らが走るのを見かけたからといってマネして走ってはいけません。彼らは、普段からハードなトレーニングを行って、サポートタイツやトレランシューズといった道具を使い、荷物も極力軽くしているから急斜面を駆け登り、また、駆け下れるのです。登山用の重い荷物を背負って走るのは想像以上に体力を消耗しますし、下りでマネをしたら間違いなく膝を傷めることになるでしょう。

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Q.13富士山は、何歳から何歳まで登れる?

A.神奈川県秦野市の若木保育園では、卒業記念登山として5歳の園児たちが毎年登頂を果たしています。恒例行事として定着しており、20年以上無事故であるとか。

しかし、それで「私の子供でも大丈夫」と短絡的に考えてはいけません。この若木保育園の園児たちは、園の方針で日頃から野歩きをして山に親しんでいるのです。
登山の経験も満足に無く、日ごろから運動不足の大人たちよりも、遥かに山歩きに慣れた子供たちであると言えるでしょう。また、ヘルメットを被せるなど、安全に対する配慮もされています。

このような例を根拠に、「富士山は幼稚園児でも登れる簡単な山」などと主張する人もいますが、少し無責任ではないでしょうか。
ある幼稚園児が登れているからといって、別の幼稚園児もそうであるとは言えませんし、少なくとも子供が登山をするにおいて、どんな危険や困難があるのかは知っておいて貰う必要があると私は考えます。

私が個人的に考える、『登山が出来る子供であるかどうか』の判断において最低限求める基準は、「自らの体調の不良などを訴えられるコミュニケーション能力が十分にあるかどうか」です。

富士山のような高所では高山病の恐れがありますから、言葉で満足に意思を伝えられない乳幼児や小学生未満の子供を連れて行くのは、仮にずっと背負って行くとしても問題があると思います。
同じように、犬などのペットを高所登山に連れて行くのもどうかと思います。具合の悪さや、登りたくない気持ちを満足に伝えられない子供や動物を登らせるのは、「親や飼い主のエゴである」と、厳しいようですが言わざるを得ません。

また、体力的な問題と共に、岩場を安全に登るにはある程度の「手足の長さ」がないと厳しいですから、山頂を目指すのであれば少なくとも小学校にあがってからにするべきだと思います。そして、同行者として充分な登山経験がある大人が付き添うことが望ましいです。
小さなお子さんであれば登山に掛かる時間は大人の倍はかかるでしょうし、ヘルメットを被せるなどの安全対策も大人以上に気をつけるべきです。

最高齢は101歳

なお、最高齢では、1988年に101歳の男性が登頂した記録があります。富士吉田ルートを7合目まで馬に乗り、息子さんに両脇を抱えられながらとのことですが、自分の足と意思で登ったのは間違いないのでしょう。

登山は年齢に関係なく楽しめるレクリエーションです。100歳とはいかなくても、60~70代で登山を楽しんでいる方は大勢います。富士山でも、毎年千人以上の70代の方が登られています。ただ、ご高齢の方が単独で登るのは色々な意味で危険があります。友達を誘って複数で登るか、個人ガイドを頼むなど、安全に留意した計画を立てて富士登山を楽しんでいただきたいものです。

News!

毎日新聞が運営するWEBサイトからの引用です。

毎日新聞 2013年12月11日 10時56分(最終更新 12月11日 12時31分)

富士山:70歳以上の登山者、過去最高 最高齢は94歳

富士山に今年登頂し、山頂の神社で記帳した高齢者(数え年70歳以上)の名簿「富士山頂上奥宮高齢登拝者名簿」を富士山本宮浅間大社が作った。記帳した高齢者数は1607人で4年連続で過去最高を更新した。

昨年の1556人を51人上回った。浅間大社では「登山ブームが続いていること、元気な高齢者が増えていることが理由。毎年過去最高を更新しており、世界遺産登録はそれほど関係ない」と分析している。最高齢は男性が広島県世羅町の吉永晃さん(94)、女性が埼玉県所沢市の大平愛子さん(83)だった。

記帳所は、奥宮(富士宮口・御殿場口山頂)と久須志神社(須走口・吉田口山頂)双方にある。【石川宏】

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Q.14富士山の登山道にクマは出る?


吉田口遊歩道の看板
(中の茶屋付近)

A.はい、場所によってはクマが出没するようです。しかし、森林限界を越える5合目から上ではさほど心配はないでしょう。

写真は、吉田ルートを麓から登る際に通過する「中の茶屋」付近の遊歩道入口で見つけた、「熊出没注意」の看板です。また、静岡県側でも「クマが出る」という話は聞いたことがあります。


森の鈴 くまモン

富士山も5合目から下は深い森になっていますので、『熊よけ鈴』を身に着けるなど注意した方がいいでしょう。

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