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LastUpdate 2016/04/28

富士登山に必要な装備一覧

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富士山の登山に必要な持ち物(道具)を一覧表にしました。これらが無いと絶対に登れないというわけではありませんが、「より安全、より快適」に登るための参考にしてください。



登山道具一覧

※注意:余計な荷物は体力を消耗するだけなので、出来るだけ持たないようにしましょう。但し、本来必要な装備を、「重い」とか「ザックに入らないから」といって、持たずに登るのは本末転倒です。きちんと装備を揃え、その装備を背負えるだけの体力をつけてから登りましょう。

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服装・足回り(上から)

帽子熱射病、日焼け防止に、日差しを反射する白など明るい色のものが最適です。広いツバや、耳や首の後ろを覆う布付きが尚良いでしょう。ご来光待ちをする人は、耳まで覆えるニット帽など防寒のための帽子も必要です。
ハットクリップ両端にクリップが付いたゴム紐で、帽子と上着などを繋いで使います。富士山では風が強いので帽子が飛ばされないために必要な対策です。100円ショップなどで買えますが、安全ピンとゴム紐で自作しても良いでしょう。
サングラス紫外線は、標高が1,000m上がるごとに約10%強くなるとされています。曇りの日でも最大で晴天時の80%もあり、風が強いと砂が飛んでくるので、晴れていないときでも役に立ちます。上や横から光が入らないよう大きく横長で、色の濃過ぎないレンズが良いです。100円ショップなどの安物はレンズの歪みがちゃんと検査されていないものもあり、却って目に悪いものがあります。
眼鏡、コンタクトの予備強度の近視など眼鏡類が必須の方は、万が一の破損、紛失に備えて予備を用意しておくことも忘れずに。眼鏡の方は度付きサングラスを買うと高いので、クリップオンサングラス、オーバーサングラスなどを使うと良いでしょう。
化繊100%もしくはウールの下着綿(綿混含む)の下着は、汗や雨に濡れると中々乾きません。濡れたままで風に吹かれると急速に体温を奪われ、風邪をひいたり体調を崩し、最悪の場合は低体温症で死に至ります。ユニクロなど吸汗速乾をうたっていても化繊100%でない製品もあるので、よく確認して買いましょう。また、ウールは化繊と同等以上の機能を持っています。
長袖の上着Tシャツの上に着る上着は綿でも構いませんが、腕の日焼け防止のためにも長袖が良いです。前をボタンで開けられる薄手のシャツが体温調節に便利です。日差しを反射する白など明るい色だと尚良いでしょう。
長ズボンズボンも化繊が良いですが、ジャージや半ズボンでは風が吹くと寒いです。ジーンズは足を動かしにくく、濡れると重くなり肌に張り付くので避けましょう。ストレッチ性のあるカーゴパンツ、丈夫な生地を使ったスポーツパンツなどが良いでしょう。最近は、スポーツタイツにハーフパンツの取り合わせが流行りのようです。
中厚手の靴下登山では何時間も歩き続けるので、足への衝撃を吸収するため厚手の靴下を使います。しかし柔らかすぎると靴の中で足が動いてマメや靴擦れがおきやすくなります。ウールでパイル編みの、目が密でしっかりしたものが最適です。登山靴を買う前に靴下を用意しましょう。
トレッキングシューズ富士登山では登山靴の中でも比較的軽い、軽登山靴が良いでしょう。足元は岩がゴロゴロしていて、時に落石もあります。くるぶしまで覆うミドルカットが安全です。新しく購入する際は本番用の靴下でお店に行き、試し履きをしてから選びましょう。また、防水透湿のものがより安心です。
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装備(ザックの中身)

ザック
(登山用背負い袋)
街用のデイパックとは作りが違うので、登山用のものを用意しましょう。ザックの容量は荷物の量で選ぶものですが、日中の日帰りで25~30リットル、ご来光登山では防寒着が嵩張るので30~35リットルが目安です。靴と同じように必ず試着した上で、なるべく軽いものを選ぶと良いでしょう。
ザックカバー雨や霧のときにザックの中身が濡れないように、上から被せて使う防水生地のカバーです。しかし完全ではないので防水スタッフバッグと併用しましょう。カバーが元から付属しているザックもあるので、ザック下側などを要確認。富士山は風が強いので、飛ばされないように事前につけ方を練習しておきましょう。
スタッフバックいくつかの道具をひとまとめに入れる巾着袋のことです。用途ごとにまとめることで、パッキング(荷物を詰めること)しやすくなります。カメラなどの濡らしてはいけないものは、防水の袋が必要ですが、ジップロックなどの二重ジッパーのポリ袋で安く代用できます。
レインウェア
(雨具)
山の天気は変わりやすいので、天気予報が晴れでも必ず持ちましょう。山では強い風で雨が下から吹き上げるので、上下セパレートでフード、袖、裾が絞れるドローコード付きでないと役に立ちません。傘やポンチョは風に煽られるとバランスを崩し易く危険です。
折り畳み傘交通手段に電車やバスを使う方は、天気によっては傘が必要になるかもしれません。乗り換え地の天気予報をよく確認して、レインウェアとは別に用意しましょう。但し、登山中は片手が塞がり、落雷や突風に煽られる危険もあるので、木立の中であっても使うべきではありません。
ヘッドランプ街灯の無い登山道は、夜には本当に真っ暗闇です。懐中電灯よりも、両手がフリーに使えるヘッドランプの方が安全で疲れません。昼間だけの予定や山小屋泊でもトイレの中が真っ暗な場合もあるので、必ず必要です。
予備電池ヘッドランプ用の予備電池として。充電池のエネループがお薦めです。ご来光登山では何時間も登り続けるため、かなり電池を消耗します。夜間登山の予定がなくても防水処置をしたうえで予備を一組持つと安心です。
防寒着ご来光を待つ夜明け前は、体感温度が0℃を下回るほどの真冬並の寒さです。ダウンやセーターなど、脱ぎ着しやすい厚手の防寒着の準備が必要です。日中のみの登山予定でも、フリースぐらいは必ず用意しましょう。
手袋寒さ対策と共に、滑って手を突いたときの怪我の予防としても重要です。寒くなくても安全のために、下山時や剣が峰直下の馬の背では必ず着けましょう。手も汗をかくので通気性のある軍手が最適ですが、雨に濡れるととても冷たいのでオーバーグローブなど対策が必要です。
替え下着下山後に温泉などに寄ったら着替えておきたいですよね。特に公共交通機関を使うときは、汗や砂で汚れた衣服は着替えるべきでしょう。宿泊の際は、着替える場所が用意されていない山小屋もあります。トイレを使って着替えるときは、短時間で済ませましょう。
タオル頭に巻いたり、首筋の日焼け防止、包帯や三角巾、防塵マスク、ご来光待ちでマフラー、耳の防寒と色々使えます。2本以上持ち、1本はキレイなまま残しておきましょう。日本手ぬぐいは吸水力は劣りますが、薄い分荷物にならず予備に最適です。また、山小屋では通常布団カバーはないので、枕や襟元にあてるために2本用意すると良いです。
マスク晴れた日の下山道は、どのルートも砂埃が立ちますが、御殿場・須走の砂走りは特に酷いです。日本手ぬぐいやバンダナで代用出来ますが、行動中にズリ落ちやすいので、息苦しさが軽減される立体型のマスクがいいでしょう。見た目を気にしないのであれば、紙のカップ形状のマスクが最適です。
スパッツ靴の上から脛にかけてのカバー、所謂ゲートルです。御殿場・須走下山道の砂走りで靴に砂や小石が入るのを防ぎます。長さの種類が長短ありますが、ショートタイプで良いでしょう。ミドルカットの登山靴であれば、ズボンの裾を上から被せることでかなり軽減できます(但し、それだけズボンの裾が痛みますが)。
飲み物登山は激しい運動です。脱水症状を予防するためにこまめに摂りましょう。必要量は個人差があります。2リットルを目安に行程などで判断して下さい。なお、全てスポーツドリンクだと飲み飽きますので、お茶などバリエーションがあると良いでしょう。また、転んで擦りむいたり、目に砂が入ったとき洗うために真水も用意しましょう。
保冷水筒重く嵩張るうえ、冷たいものでおなかを壊すと登山が大変きつくなります。あえてペットボトルで、尚且つ小分けにした方がパッキング(収納)もしやすくなります。ペットボトルを凍らせていくのも良いですが、水滴が付くので他の荷物を濡らさないように対策が必要です。
カイロご来光待ちのときに冷えた指先を暖めます。但し、使い捨てカイロは酸化熱により発熱するので、酸素の薄い高所ではあまり温まりません。熱量の高いハクキンカイロが良いかもしれませんが少し重いです。
トイレットペーパー普通のティッシュは非水溶性で、自然分解されないのでトイレでは使えません。半分以上使ったものを芯を抜いて押し潰し、コンパクトにすると良いです。ティッシュの場合は、水溶性のものを選んでください。また、濡れると使えなくなるので、ジップロックなど防水の袋に入れ、持ち運び用のポーチに仕舞うと良いでしょう。
ゴミ袋ゴミは必ず持ち帰りましょう。着替えた服を入れるなど2~3枚は必要です。コンビニ袋は山小屋ではガサガサと音がして他の方に迷惑になります。不透明でガサガサと音のしないポリ袋が良いでしょう。
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装備(すぐに取り出せる場所に)

ウエストバッグ
(ウエストポーチ)
登山中は、一々ザックを下ろして荷物を出し入れするのが億劫になるもの。出し入れの頻度が高いものは、手の届くところに仕舞うと便利です。腰まわりをゴチャゴチャさせたくない方には、チェストバッグがお薦めです。
行動食登山中は、激しくエネルギーを消耗します。行動食と言って、登山中に糖分や塩分を補給するため、飴や梅干などをこまめに食べるとバテにくくなります。(ノンシュガーの飴ではダメ)
登山地図下山時に登山口を間違って降りてしまう方が多いです。間違いに気づいてから登り返すのは、時間的にも体力的にも非常に辛いです。トイレや救護所、山小屋の場所を確認するのにも必要です。1グループに一枚ではなく、各人で地図を持つようにしましょう。
コンパス
(方位磁石)
登山においては必須とされる装備ですが、富士山では例外的に必要性が低い装備です。しかし、登山道があまり整備されていない山麓を散策する場合には、やはり持つ必要があります。山頂から周囲の山を同定(どうてい:見えている山の名前を確認)するときも役に立ちます。
筆記具練習登山からコースタイムの記録のために持ちましょう。ポイントごとに区間タイムも測り、消費水分量や気が付いたことなども記録しておくと後々役に立ちます。耐水紙と鉛筆、もしくはシャープペンシルの組み合わせが最適です。
日焼け止め登山中、何時間も強い日差しに晒されると、ヤケドというほどに焼けます。汗で落ちるので、こまめに塗りなおしましょう。特に耳と首筋を忘れずに。効果が強いものは、肌に優しくないのでご注意ください。
時計普段、携帯電話を時計代わりにしている人は忘れずに持ちましょう。なぜならば、電波の受信しにくい山ではバッテリーの消耗が激しく、電源は切っておいた方が良いからです。そうすれば携帯の充電器や予備の電池も持つ必要がなくなり、軽量化出来ます。
ウェットティッシュアルコールタイプでは無い方が、汎用性があって使いやすいでしょう。硬いケースのものよりも、少量が袋に入ったものが嵩張らず便利です。ウェットティッシュは非水溶性なので、トイレには絶対に捨てないでください。
アウトドア用座布団富士山は、地面が溶岩でゴツゴツしており、そのまま座るとズボンに穴が開くこともあります。レジャーシートより、クッションのある座布団の方がずっと役に立ちます。袋に入れ、ザックの後ろに風で飛ばないようにカラビナなどでぶら下げておくと一々取り出す手間がありません。100円ショップのダイソーのものでも十分です。
携帯灰皿喫煙者は、必ず携帯灰皿を持ってください。ポイ捨てなんてもっての他です。山小屋内は火気厳禁なのはもちろん、山小屋付近やトイレ内でもタバコを吸ってはいけません。決められた場所か、安全な場所に移動して喫煙してください。山には消防車も火事を消す水も無いために大事になります。
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携帯電話・カメラ・双眼鏡

携帯電話見通しの良いところでは電波が入るようです。山頂や一部の山小屋では、夏の間だけ臨時中継アンテナが建てられています。万が一同行者とはぐれた際にも有用でしょう。
携帯充電器携帯は、受信のために常に基地局を探しています。そのために電波の弱いところではバッテリーの消耗が激しいので電源を切っておくのが常識です。「登山中ぐらい携帯電話を忘れては?」と思いますが、どうしても必要な人は充電器を用意すると、いざというときにバッテリー切れにならずに安心でしょう。
カメラ折角の富士登山ですからキレイな写真を残したい気持ちは分かります。ですが、登山初心者が一眼レフ+交換レンズ数本など重装備にすると本来の目的である登頂にも影響します。小型のデジカメや携帯のカメラで済ませる決断もありでしょう。意外と『写るんです』が軽くて便利かも知れません。砂埃が酷いので、レンズ保護フィルターは必須です。
三脚夜景や星景を撮影するのでなければ、重い三脚を担ぐのは無駄でしょう。記念撮影も、富士山は人も多く、撮影を頼みやすい観光地の雰囲気なので困ることはありません。どうしても三脚が必要であれば、ゴリラポッドなどの ミニ三脚を使うのも一案です。但し、風が強いと使いものにならないでしょう。雲台は自由雲台がコンパクトでオススメです。
双眼鏡一般的に、登山で双眼鏡を使うのは鳥などを見る場合で、富士山を5合目から登るならあまり使う機会はないでしょう。持っていくにしても、口径20~25mmぐらいの小型に収めましょう。なお、140倍などという双眼鏡は使い物になりません。光学的に無理があるのと、手持ちではブレブレで役に立ちません。スペックに騙されて買わないように。
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共同装備

ここまで個人装備を紹介してきましたが、登山においては共同装備というものもあります。個人装備はその名の通り、個人がそれぞれ自分のために持つものですが、共同装備は、ひとつのパーティ(登山グループのまとまりの単位)で共有して使うもので、同じ装備を別々に持つ必要はありません。
共同装備とされる道具も、自分ひとりだけで登る単独登山者であれば当然自分ひとりで全て背負いますが、例えば家族で登るのであれば、その中で体力のあるもの、つまりお父さんや男兄弟が持つ役割となります。
家族であれば大抵問題はないのですが、友人同士で登る場合など、共同装備を誰が準備し、誰が背負うのか、きちんと事前に取り決めておいた方が良いでしょう。

【補足】
救急セットを共同装備としましたが、もちろんそれぞれが用意した方が安心です。ですが、その分重くなります。パーティの人数などとの兼ね合いで判断しましょう。また、登山地図のように1パーティにひとつで充分に思えるものも、万が一はぐれてバラバラになったときのために一人ひとりが持つべきです。
それ以外にも、小さなお子さんを連れた家族などパーティ内の体力の違いが大きい場合に、すぐに飲まない分の飲料水をお父さんがまとめて持つなど、体力差に合わせた荷物の割り振りも考えましょう。

救急セットバンドエイド、テーピングテープ、下痢止め、持病の薬、体温計など。保険証のコピーもあると安心です。バンドエイドは靴擦れの応急処置に、テーピングテープはガムテープ代わりに使えます。
保温水筒ご来光待ちで冷えた身体を暖めるために用意すると良いでしょう。本来個人で持つ装備ですが、あえて保冷水筒と分けて共同装備としました。暖かい飲み物はひとまとめで保温した方が小分けに持つよりも冷めにくいからです。その分重さがまとまるので、体力のある人が持ちましょう。
コップ保温水筒を共同装備とする場合に必要。軽く丈夫なチタンマグがお薦めです。家族なら水筒のフタをコップに回し飲みでいいでしょうが、友人同士だと気を使うことも。ウェットティッシュで拭くだけで良ければ必要ないでしょう。
レジャーシート富士山は風が強いので、広げたときに飛ばされないように注意しましょう。富士山は岩場や粗い砂地がほとんどなので、使える場面も少ないと思います。座るだけの用途ならアウトドア用の携帯座布団が良いでしょう。
ツェルト主に緊急時に使われる簡易テントのことです。テント形状で耐風、防水性があるので、中に入ったり纏うだけでレスキューシート以上の防寒効果があります。決して安いものではないので、防寒着の準備が万全ならあえて買うこともないでしょう。収納時の大きさは缶ビール一本分ぐらいで嵩張りません。
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山小屋泊で役に立つもの

耳栓とアイマスク山小屋に泊まる場合に、個室を予約していなければ雑魚寝です。人のイビキや少しの明かりでも気になって眠れないタイプの方に。
シュラフシーツシュラフ(寝袋)の中に敷くインナーシーツです。山小屋では布団の代わりに寝袋が用意されていることもあります。頻繁にクリーニングされているものではありませんから、気になる方は用意しておくといいでしょう。
ボディシート
(洗顔ペーパー)
メンソールなどの制汗剤が入った、大き目のウェットティッシュのようなもの。なくても困りませんが、汗を拭くだけでなくメンソールの効果で少しの風でもスースーと涼しく感じられます。体用より顔用がコンパクトで、登山での携帯には便利です。
エチケット袋高山病は、寝ている間に呼吸が浅くなると発症しやすくなります。万が一に備えて、寝るときも枕元に置いておくと安心でしょう。ただし、あまり意識しすぎないことも大切です。
武器「武器」とは、登山用語で箸などの食器を意味します。スプーンやフォークは、英語でカトラリーと呼びます。山小屋では食器を洗う水も不足するために使い捨ての割り箸が使われていることが多いです。環境に関心がある方は、「マイ箸」や、「マイスプーン」を持参すると良いでしょう。
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その他

ここでは、一般的には必ずしも必要とされていないが、あれば登山の手助けになったり、安全、快適になるような装備と、逆に持たない方が良い装備を紹介します。これらの中では、ストーブ&コッヘル類が共同装備となります。

名札小さなお子さんを連れているご家族には必ず準備していただきたい。名前だけでなく、迷子の際の連絡先、血液型、既往症、登山口や山小屋などの行程表、待ち合わせ場所などを書いた防水紙を入れて持たせると良いでしょう。
ヘルメット富士宮ルートや吉田ルートには危険な岩場があります。大人が被るには抵抗があるかもしれませんが転倒から後頭部を守るため、小さなお子さんには被せてあげたいものです。登山用を新たに買うと高いので、自転車用などあれば流用すると良いでしょう。
ストック・金剛杖ストックとは伸縮可能な杖です。両手に持つI型のダブル・ストックで登りの推進力に腕の力を活用できます。下山時には膝の負担軽減に有効です。金剛杖は木製の八角棒で当然伸縮出来ません。以外に重く、岩場で邪魔になりますのでオススメしません。しかし、各山小屋で焼印(有料)を押してもらうことで富士登山の記念になります。
サポートタイツスポーツのための締め付けの強いタイツ。テーピング効果で膝を支え、着圧機能で筋肉をサポートすることにより、疲労軽減、保護、安定などの効果があるそうです。私は使ったことがないので評価出来ませんが、概ね評判は良いようです。
ストーブ&コッヘル類暖房器具ではなく調理用の携帯コンロを意味し、バーナーとも呼ばれます。ご来光待ちなどで、暖かい食事や飲み物を作るときに使います。もちろん調理器具(コッヘル)や風防も必要なので、一式でかなりの重さになります。富士山は風が強いので砂埃にも注意が必要。
レスキューシートいわゆるアルミ箔を貼り付けたビニールの風呂敷みたいなものです。風が強い富士山では体全体を覆うのは至難の技です。雨具の下に巻きつけるなど工夫が必要ですが、透湿性が無いため内側が結露で濡れるのが問題です。
頭痛薬高山病による頭痛にも効果あるようですが、高山病を治すものではありません。逆に催眠成分入りのものは呼吸を浅くし、高山病を誘発することになります。頭痛薬がないと登れないほどの痛みであれば、すぐに下山しましょう。
睡眠薬睡眠薬に限らず、眠くなる成分が入っている薬は呼吸を抑制する効果があり、結果的に酸素の取り込みを阻害するので、高山病を誘発するとされています。頭痛薬、鎮痛剤、酔い止め薬なども催眠成分入りのものは避けてください。
酸素缶吸っている間だけの一時的な効果しかなく、高山病対策としては容量が少な過ぎます。「食べる酸素」「酸素水」などもナンセンス(無意味)です。有圧呼吸法など、酸素を効率的に取り込む方法を覚えた方が有益です。
ダイアモックス
(アセタゾラミド)
高山病を予防する薬ですが、富士山程度の高度では必要ないでしょう。薬に頼る前に、有圧呼吸法を覚えたり、睡眠不足で登らないなど、体調管理をしっかりすることが大切です。
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昼と夜の装備の差とレイヤー

富士山は、昼と夜では全く別の顔を見せます。晴れた日は暑く、夜明け前は寒い。その差は、当然装備にも反映されます。以下にそれをまとめてみました。

Check Point!

昼間だけの登山では

  • 防寒着にダウンなどは必要ないでしょう。しかし、最低限の装備としてフリースぐらいは持ちましょう。
  • 飲料水の量は、当然多くなります。出来れば2.5リットルは欲しいところですが、その反面重くなります。体力に不安があれば、山小屋での調達を計画に入れましょう。
  • ヘッドランプは、昼間の計画でも必須です。トイレに照明がなく真っ暗だったり、山小屋でご来光のために早立ちするときの準備にも使います。しかし、夜間登山用のように高性能(その分電池が多く重い)である必要はありません。電池1本、または単四を使う軽いタイプで良いでしょう。
  • 手も汗をかくので、通気性がないとムレます。手袋も、防寒防水の手袋一つで済まそうとせずに、通気性のある軍手と防水性のあるオーバーグローブの組み合わせがベストです。
Check Point!

夜間の登山をメインとする場合

  • 夜明け前に山頂でご来光待ちを予定しているなら、ダウンなどの防寒着が必要です。ですが、スキーウェアなど一枚だけで済まそうとすると、行動中に着るには暑すぎることになります。レイヤーと言って、登山では重ね着が基本です。フリース+薄いダウン+レインウェア(防風用)などで、状況に合わせて組み合わせを変えて対処できる柔軟性を持たせましょう。
  • 飲料水は、昼間に比べてぐっと少なく出来ます。但し、山小屋は夜間には営業していないところもあるので事前に山小屋の営業時間を確認して計画を立てましょう。高山病対策のためにも最低限1.5リットルぐらいは持つ必要があるでしょう。
  • 夜間登山のヘッドランプは、明るさよりも5時間超の登山時間をもたせるランタイム(持続時間)が重要です。そのために単四よりも単三電池を3~4本使うタイプが最適です(単三は単四の2倍以上の容量を持つ)。その方が予備電池が少なくて済み、電池交換の手間も省けます。
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